インド、一部の鉄鋼製品に対する反ダンピング関税を撤廃

インド政府は2021年度予算で、アルミニウムまたは亜鉛メッキ合金鋼の棒鋼、鋼帯、鋼板製品に対する反ダンピング関税および相殺関税を廃止し、半鋼、鋼板、非合金条鋼、合金鋼、ステンレス鋼に対する関税を一律7.5％に引き下げると発表した。

中国はインドの主な鉄鋼輸入国である。インドは毎年中国から大量の鉄鋼製品を輸入している。インドは国内製造業を保護するため、 2016年から中国に対して関税を課し始め、中国からインドに輸出される製品に反ダンピング関税と相殺関税を課した。 2020年6月、中印国境紛争後、インドは再び中国に関税を課し、中印貿易に大きな影響を与えた。

鉄鋼製品はあらゆる分野の生産活動に欠かせない原材料の一つであり、鉄鋼価格は企業や会社の生産コストを制限する重要な要因の一つです。 2020年、流行病の影響でインドの経済は低迷し、国内企業は大きな打撃を受けた。最近の鉄鋼価格の高騰により、インドの国内企業が生き残ることはさらに困難になっている。

インドは、国内企業の生産コストを削減し、国内経済の回復を促進するため、一部の鉄鋼製品に対する反ダンピング関税および相殺関税を撤廃し、鉄鋼製品の輸入関税を引き下げた。これらの措置により中国が最大の受益者となるだろう。中国はインドの主な鉄鋼輸入国として、再び大量の鉄鋼製品をインドに輸出し、中国とインドの間の鉄鋼貿易は短期的には繁栄するだろう。

しかし、インド政府の対応は国内鉄鋼メーカーに大きな不満を抱かせている。反ダンピング関税や相殺関税の撤廃、関税の引き下げにより、中国鉄鋼製品の価格が急落し、インド国内の鉄鋼製品は激しい競争に直面することになるだろう。このため、インド国内の鉄鋼メーカーは共同で抗議行動を起こした。この抗議活動が継続し、激化すれば、政府の意思決定に影響を及ぼし、インド政府は関税の再調整を検討する可能性がある。

越境電子商取引

電子商取引市場

電子商取引プラットフォーム